ヤマダ電機とU-NEXTがMVNO事業者として、『Y.U-mobile』という会社を新しく設立するという発表を見て、今まで見送っていたヤマダSIMと契約してみることにしました。他にも色々と格安SIMはあるのですが、もしかするとこれからMVNO業界で伸びていく存在になるかもしれないのと、もう1枚SMSが使える格安SIMが欲しかったので、私のニーズにピッタリマッチングしていたヤマダSIMを選びました。
競争が激化しているMVNO事業のなかで、果たしてY.U-mobileは勝ち残っていくことが出来るのかを検証するために、今回はヤマダSIMの評判と、実際に店頭購入してきたレビュー、ヤマダSIMの料金体系についてご紹介していきます。
ヤマダSIMとは
ヤマダSIMとはヤマダ電機とU-mobileが提携して販売している格安SIMで、NTTドコモのLTE/3Gエリアに対応しています。データ通信のみに特化したSIMや音声通話対応のSIMカードが販売されており、通信費を抑えたい人におすすめな格安SIMです。
ヤマダSIMには大きく分けて2つのSIMタイプが存在しており、1つはU-mobileと提携している『ヤマダSIM powered by U-mobile』、もう一つがFREETELと提携している『ヤマダSIM PLUS』が存在しています。
そして知っている人もいるかもしれませんが、U-mobileとヤマダSIMは基本的に全く一緒です。あくまでもヤマダ電機におろしているU-mobileのSIMと思うのが一番近いかもしれません。選べる料金プランについては、U-mobileのほうが多いですね。詳しくはU-mobileの公式サイトを御覧ください。
公式サイト:U-mobile
ヤマダSIMの魅力
ヤマダSIMの魅力は、
- ヤマダポイントがザクザク貯まるSIMの存在
- LTE使い放題のプランがある
- ダブルフィックスプランの2段階定額
この3点が最大の魅力ではないかと思います。
ヤマダSIM PLUSを契約すると、毎月の利用料の2%がヤマダポイントとして付与されたり、U-mobileの方のSIMを使うとLTE使い放題のプランがあったりと選べる幅が広いのが嬉しいポイントです。
さらに、U-mobile版のヤマダSIMですと、ダブルフィックスという2段階定額制のSIMを選ぶことが出来ます。このプランを使うと1GB~3GBまでは高速LTE通信が可能で、1GBまでは1段階目の料金、1GBを超えると2段階目の料金となります。つまり、通信量を多く使わない月は月額料金を抑えられることになります。
ヤマダ電機で取り扱っているSIMについて
ヤマダ電機では次の3タイプのSIMを取り扱っています。
- ヤマダSIM
- ヤマダSIM PLUS
- ヤマダSIM MAX
ではこの3つの特徴と料金プランをそれぞれ見ていきましょう。
ヤマダSIM
料金プラン
プラン名 | データ通信のみ | 音声通話付 |
---|---|---|
1GB | 790円 | - |
3GB | - | 1580円 |
5GB | 1480円 | 1980円 |
LTE使い放題 | 2480円 | 2980円 |
LTE使い放題2 | - | 2730円 |
ダブルフィックス | 680円 / 900円 | 1480円 / 1780円 |
LTE使い放題2とは、音声通話の契約が1年縛りで契約したときに発生する料金です。縛りなしで契約したときよりも250円ほど割引されていますが、1年以内での解約の場合違約金として3500円、さらに6ヶ月以内ですと違約金が6000円加算され、9500円の支払いとなるので注意してください。
LTE使い放題のプランですと、音声通話とデータ通信のみの契約間で、そこまで月額料金の差は発生しませんので音声通話の契約もわりとお得です。ちなみにデータ専用プランに+150円するとSMS付きで契約することも可能です。今回私はSMS付きプランで契約しました。
そして何より魅力的な契約が『ダブルフィックスプラン』です。音声通話つきでの契約だとすると、ダブルフィックスプランは1GB以下の通信量でしたら月額料金が1480円。そして1GBを超えたらいくら使っても1780円で利用することが可能です。ですが3GBを超えてしまいますと速度制限が掛かり、128kbpsまで制限されてしまいます。
もし、1GB以内で抑える自信があるのでしたら絶対にダブルフィックスプランで契約をした方がお得です。それ以上使うのであれば、音声通話SIMに限りLTE使い放題や5GB制限プランにした方が良いです。
ヤマダSIM PLUS
料金プラン
プラン名 | データ通信 | 音声通話付き |
---|---|---|
1GB | 680円 | 1290円 |
3GB | 900円 | 1580円 |
5GB | 1480円 | 1980円 |
使い放題 | 2480円 | 2980円 |
ヤマダSIM PLUSはFREETELが提供しているインターネット接続サービスを使った格安SIMです。と言ってもNTTドコモのLTE/3Gエリアと通信範囲は変わりません。ヤマダSIM PLUSの利点は1GBから音声通話が用意されている事と、ヤマダポイントが貯まりやすいことです。
正直言ってしまえばここ以外に利点はありません。ヤマダポイントがいらないのであれば、U-mobileと提携している普通のヤマダSIMを購入したほうがいいかなと。月額料金も差異はありませんし。たった2%なので、月に100ポイント貯まるということも絶対にありません。
例のごとく、データ通信プランに+150円したものがSMS付きプランとなります。
ヤマダSIM MAX
プラン名 | データ専用 | 音声付き |
---|---|---|
25GB | 2380円 | 2880円 |
ヤマダSIM MAXは大容量の25GBプランとなっているU-mobileの通信プランです。25GBまで原則速度制限内で使うことが出来ますが、ネットワークの混雑時は一時的に速度が落ちる場合もあります。音声通話つきプランに加入すると、U-NEXTで配信されている最新映画を毎月1本無料で視聴可能なようです。
SMS付きプランも存在していて、データ専用プランに+150円すると使えるようになります。安心のドコモエリアなので繋がりやすさはピカイチでしょう。
ヤマダSIMの通話料金について
基本通話料金は20円/30秒です。
ただし、ヤマダSIMなら『U-CALL』 or ヤマダSIMMAXなら『U-CALL MAX』のアプリを通して通話をすると、半額の10円/20秒になります。できればかけ放題プランが欲しいところですが、半額になる分まだマシかなと感じました。
端末のセット販売について
ヤマダSIMと同時に購入できる端末は、各店頭で異なります。もしネットから注文しようとする場合に限り、ヤマダウェブコムから好きなSIMフリー端末を選ぶことが可能です。ただし、端末だけ購入する場合と、SIMと一緒に契約するのではラインナップが異なりますので、それぞれの端末をしっかり確認してから購入してください。
公式サイト:ヤマダウェブ
また、格安スマホは結構売り切れが多いのが難点です。ですので、SIMのみを購入して、端末はAmazonという手もあります。
参考:格安スマホおすすめ端末比較!人気の機種からピックアップ
基本的にヤマダウェブコムで取り扱っているSIMフリー対応端末であれば利用することが可能です。
ヤマダSIMのプリペイドカードが一時帰国者にとって使いやすい
ヤマダSIMにはもう一つおすすめのプリペイドカードSIMが存在します。このSIMは文字通り使い捨てタイプのSIMとなっており、開通作業も不要で即日利用することが可能となっています。海外から一時帰国する際にはかなり重宝するかと思います。
利用期間 | 7日間 | 15日間 | 30日間 |
---|---|---|---|
料金 | 1800円 | 2800円 | 3500円 |
高速データ通信容量 | 200MB/日 | 200MB/日 | 200MB/日 |
通信速度 | 下り最大225Mbps 上り最大50Mbps | 下り最大225Mbps 上り最大50Mbps | 下り最大225Mbps 上り最大50Mbps |
難点なのは、1日200MBまでしか高速データ通信ができないことです。データ量が超過してしまった場合は200Kbpsに制限され、翌日に解除されます。
ヤマダSIMを購入して使ってみたレビュー
ではここまでヤマダSIMとはどういうものなのかを長々と書いてきましたが、ここでようやくヤマダSIMのレビューと行きたいと思います。今回は店頭で『データ通信プラン+SMS付 ダブルフィックス』を購入してきました。
設定自体は音声プランでもないので自分でやる必要があります。もしかするとヤマダ電機によっては、店頭で店員さんが設定してくれるオプションサービスもあるかもしれませんね。今回行ったヤマダ電機ではそのようなオプションも特に見当たらず、自分でインターネットから接続おねがいしますと言われました。
これが購入パッケージ。非常にシンプルですが、店頭に置いてあるカードには橋本環奈さんが描かれていました。
中を開けると、nanoSIMと説明書みたいな紙が入っています。
説明書によると開通するまでの手順は次の5ステップ。
- http://umobile.jp/dsにアクセスする
- SIM電話番号とSIM製造番号を入力する
- 画面の案内に沿って利用手続きを進める
- SIMカードのIC部分を切り外して端末に挿す
- 利用端末のAPN設定を行う
この手順に沿って、SIMを端末に挿してみました。今回はiPhone 7に挿入しています。が、その前に重要な事を一つ。『3.画面の案内に沿って~』の箇所がありますが、実はデータSIMは店頭で購入した場合プランをまだ選んでいない状態です。そこで、この画面で料金プランを選択するのですが、今現在ですと『スタートアップキャンペーン』により、ダブルフィックスプランが1GB以内の通信量でしたら、なんと480円からSIMを利用することが可能です!(※ 2017年1月24日現在)
これはハッキリ言って業界最安値級です。もちろん私は申し込んじゃいました。
さらにU-NEXT WiFiサービスを無料で使うことが出来ます。このサービスは、全国82000ヶ所あるU-NEXTのWiFiスポットを無料で利用できるようになるサービスです。空港やホテル、駅やカフェなど全国に提供しているのでこれはありがたいサービス!もちろん申し込みました!
では全て申し込みが終わったので、SIMをiPhone7に挿してみることに。
APN設定をして繋いでみますが動かないので再起動。
無事につながりました!手順も公式ホームページに行ってプロファイルをダウンロード&インストールするだけなので非常に楽ですね。
ヤマダSIMの実測通信速度
Dropboxに画像をアップロードそこまで遅いとは感じません。むしろ結構スムーズかなと感じました。むしろこの時間帯であれば、上下の通信速度7Mbpsもでているのは非常に優秀です。通信速度が速いと言われるワイモバイルよりは下り速度は遅いですが、上りは圧倒的です。
画像のダウンロードもスムーズでしたし、Youtubeもぷつぷつ切れるようなことはなかったので、ヤマダSIMはかなり安定した速度を出せる格安SIMだと感じました。
公式サイト:U-mobile
ヤマダSIMのメリット・デメリット
メリット
- 25GBの大容量プランが用意されている
- ダブルフィックスプランがお得
- 月額料金はそこそこ
それぞれいろいろなプランがありましたが、その中でも25GBのヤマダSIM PLUSやダブルフィックスプランが使い勝手がいいかなと感じました。今現在ですとスタートアップキャンペーンで480円からSIMを使えるのも嬉しいですし、音声通話こみでも3000円以下で運用可能です。
また、全体的に月額料金は格安SIMのなかでも平均的、もしくはちょっと低いくらいですので及第点は難なくクリアしています。LTE使い放題プランなど、特に何GB使ったら制限される等明記されていませんので、もしかするとそこまで制限速度は遅くないのかもしれませんね。
デメリット
- 電話かけ放題プランが存在しない
大きくデメリットになりうる部分は、電話かけ放題の存在でしょう。今後電話かけ放題のサービスが開始されたら、一気にU-mobileやヤマダSIMは格安SIM業界から一歩抜きんでた存在になるかと思います。
一応専用アプリから電話を掛けると半額になるので、たまに電話を使う人でしたらそのアプリを経由して電話を掛けるようにしましょう。
ヤマダSIMがおすすめなのはこんな方
- データ通信量を気にせず使いたい
- なるべく安く格安SIMを運用したい
- 安定した通信速度が欲しい
個人的には全ての一定基準は満たしているかなと感じています。まず、21時付近でも下り、のぼり共にそこそこの通信速度を出せるのは非常に魅力的です。さらにクロスフィックスプランを契約すると今ならデータSIMを480円から使えるというのもかなりの魅力。なんたって業界最安値級ですからね。
LTE使い放題や、25GBの大容量プランも用意されているので、個人的なヤマダSIMの評価は…
評価:★★★★☆
電話かけ放題サービスがあったら、ワイモバイルからヤマダSIMにMNPしていたかもしれません。底の部分は今後の『Y.U-mobile』に期待しましょう!
公式サイト:U-mobile
最後に
以上が、ヤマダSIMの評判・評価と、実際に店頭購入して使ってみた感想・レビューでした。
そこそこの通信速度と業界最安値級のデータプラン。ぜひ気になった方は、ヤマダSIMをチェックしてみてはいかがでしょうか。