2019年4月15日、NTTドコモから新しい料金プランが5つ発表されました。その中で注目が集まっているのが、「ギガホ」と「ギガライト」の2つ。
そこで今回の記事では、ドコモの新料金プラン「ギガホ」について徹底解説。今契約しているプランと比較して、果たしてどのくらい安くなるのか、あるいは高くなるのかを最終的にシミュレーションして、契約するかどうかを判断してもらえれば幸いです。
ギガホとは?料金プランやサービスのメリット
ドコモから発表された「ギガホ」は主に次のような特徴があります。
- 通話とデータ通信がセット
- 1ヶ月で30GBまでのパケット定額
- 30GB超えしても安心
- セット割で月額料金がさらに安くなる
公式からプッシュされているおトクポイントは主に上記4つとなっています。しかし、これ以外にも特徴はあるので、これらの詳細を踏まえて詳しく概要を紹介していきたいと思います。
通話とデータ通信がセットになっている
一番大きく変わったと言えるのが、通話とデータ通信も全て一緒になったことです。ワイモバイルやUQモバイルでは既にこの体制で運営をしていますが、3大キャリアでは通話料となるカケホーダイ、カケホーダイライトとパケットパックは別物として扱われていました。
そのため料金が複雑であったり、思った以上に請求額が高かったりで、一部のユーザーからは不満の声も挙がっていたのは紛れもない事実です。しかし、今回のギガホで「通話料金」+「データ通信」+「インターネット接続サービス」の3つが全て統合されました。
家族間通話料金は無料!ただし注意点も
通話料金とデータ通信がセットになって料金体系がわかりやすくはなりましたが、通話サービスは今までのカケホーダイとは違って従量課金制となります。つまり、国内通話は30秒ごとに20円の通話料金が発生するため、カケホーダイやカケホーダイライトのような感覚で使ってしまうと、翌月に莫大な通話料金を請求されてしまう可能性もあるので注意してください。
なお、ファミリー割引を適用したグループ間での国内通話は無料となっています。
通話料金が心配な方のために「通話オプション」も用意されている
先ほど、ギガホプランの通話は従量課金制で家族間通話以外は30秒ごとに20円の通話料金が発生するとお話ししました。流石にこれだけではユーザーからソッポを向かれるプランなのではと判断したのか、ドコモでは通話オプションもギガホとは別に用意しています。用意されている通話オプションは次の2つです。
- 5分通話無料オプション:700円 / 月
- かけ放題オプション:1,700円 / 月
このオプションを契約すれば、実質カケホーダイとカケホーダイライト代わりに使うことができます。カケホーダイライトが月額1,200円、カケホーダイが月額2,200円なので、単体の料金だけ見ればオプションの方が安いことがわかります。
1ヶ月で最大30GBまで使える
これまでのドコモのパケットパックは、一人ならウルトラデータLLパックの30GB、シェアプランならウルトラシェアパック100の100GBが最大データ量でした。正直これだけあれば十分ではありますが、今回のギガホでは一人当たり最大30GBまで使えるパケットパックになっています。
基本料金は6,980円となっており、一人で使えるウルトラデータパックLLの月額8,000円と比較すると、約1,020円安いことに。さらにギガホではシンプルプラン同様の通話サービスも一緒についているのでさらに980円安く、累計で2,000円程度お得になります。
家族で使う場合は基本料金が安くなる
一人で使う場合は基本料金が6,980円となっていますが、これを家族で契約した場合さらに月額料金が安くなります。ファミリー割引を適用すると、ギガホを2回線契約なら毎月500円割引、そして3回線以上なら毎月1,000円各回線が割引されます。
- 2回線:6,980円 → 6,480円
- 3回線以上:6,980円 → 5,980円
これは1回線あたりの月額料金となるので、3回線契約した場合、月額17,940円が毎月請求されることになります。3回線で実質90GBほど使えるので、ウルトラシェアパック100の月額25,000円と比較すると、約7,060円ほど安くなる計算に。これに通話プランも含めると従来よりもっと安くなります。
30GBを超過しても最大1Mbpsの速度で通信可能
従来のパケットパックでは、利用可能データ量を超過した場合、送受信が最大128kbpsまで制限されてしまいます。パケットの追加購入をすれば高速データ通信が復活しますが、追加できない場合は使い物にならないレベルです。
しかし今回の新料金プラン「ギガホ」では、30GBのデータ量を超過した後の送受信が最大1Mbpsまでと拡大。この通信速度であれば、LINEの送受信や画像が少ないサイトの閲覧などは問題なくこなすことができます。YouTube等の動画は、少しカクカクになってしまいますがギリギリ視聴できるレベルです。
ドコモ光セット割引で永年1,000円割引
NTTドコモでは、フレッツ光の光コラボレーションとして「ドコモ光」を提供しています。このドコモ光とドコモのスマホの相性は抜群で、ドコモユーザーに多くはセット割引目当てで固定回線のドコモ光を契約しています。
そして今回のギガホもドコモ光セット割引の対象。
ドコモ光とギガホを契約すると、永年毎月1,000円割引が行われます。しかも、ファミリー割引を適用している家族全員に適用することができるため、例えばギガホを3回線契約している場合、4,980円から3,980円まで月額料金が下がります。3回線で11,940円となるため、大幅に月額料金を抑えることが可能になります。
これだけは抑えたい!「ギガホ」にした時のデメリット
ここまではギガホのメリットを中心に紹介してきました。しかしながら、メリットの裏にはデメリットも必ずあります。ここでは、ギガホを契約する際に気をつけなければならないことや、デメリットを具体的に紹介していきます。
月々サポート / 端末購入サポートが外れる
個人的に最もデメリットだと感じるのが、「月々サポート」や「端末購入サポート」が外れてしまうことです。これらはいわゆる「端末購入補助」で、最大24ヶ月間基本料金から購入した機種に応じた割引をするサービスです。
つまり、端末購入時のメリットである月々サポートが外れることで、実質スマホを定価で買わなければなりません。当然ながら分割払いの料金が割引なしで請求されるので、その分月額料金が高くなってしまうケースもあります。
docomo withが適用対象外に
筆者はドコモのスマホを「docomo with」で契約しています。このサービスは、指定の機種を契約し続けることで毎月の料金が1,500円割引されるため、端末にこだわりがないユーザー、もしくはSIMフリースマホユーザーにとっては非常にメリットが大きいものでした。
しかし、これもギガホを適用されてしまうと、指定の機種を契約していたとしても対象外になります。月々1,500円の割引が受けられなくなるので、いくらギガホが30GBで6,980円と安く見えたとしても、実質値上げになってしまうユーザーも生まれてしまいます。
こ
「ギガホ」と併用できる割引や特典の詳細
ギガホでは、次の割引や特典と併用が可能です。
- みんなドコモ割
- ドコモ光セット割
- ずっとドコモ特典
みんなドコモ割は、ファミリー割引とほぼ同じで、回線契約数によって割引がされる特典です。
1回線 | 2回線 | 3回線以上 | |
割引額 | 0円 | -500円 | -1,000円 |
ギガホ料金 | 6,980円 | 6,480円 | 5,980円 |
ドコモ光セット割は、「ドコモ光セット割引で永年1,000円割引」でも解説した通り、ドコモの固定回線と一緒にギガホプランを契約すると適用される特典です。ずっとドコモ特典は、ドコモのスマホ継続年数やdポイントの獲得数に応じて、dポイント(期間・用途限定)が貰える特典となっています。
実質値上げ?簡単に料金シミュレーションした結果
ここまで、ドコモ新料金プラン「ギガホ」のメリット・デメリットを詳しく解説してきました。これを踏まえた上で、では実際に今のプランからギガホにすることでどのくらい安くなるのかが気になるかユーザーも多いでしょう。
実際にiPhone XSを例にして、従来の料金プランとギガホにした時の月額料金を比較してみました。
iPhone XS、パケット定額30GBの料金シミュレーション
従来のパケットパックでのシミュレーション結果
iPhone XS (64GB) | 5,373円/月 |
シンプルプラン(スマホ) (2年間の定期契約あり) |
1,058円/月 |
ウルトラデータLLパック (30GB) |
8,640円/月 |
インターネット接続サービス | 324円/月 |
月々サポート(24回) | -2,457円/月 |
合計 | 12,938円/月 |
ギガホを契約した際のシミュレーション結果
ギガホ(30GB) | 7,538円/月 |
iPhone XS | 5,373円/月 |
合計 | 12,911円/月 |
同じデータ量で契約した際の月額料金を比較した結果、従来通りだと毎月12,938円程になりますが、これをギガホに変えた場合12,911円と、約27円程度新料金プランの方が安くなります。iPhoneを契約する場合は、パケットパックにもよりますがギガホにした方がわずかながらお得になることも。
docomo with対象端末での料金シミュレーション
今度は、現在docomo withを使っている人がギガホに契約変更した時の料金をシミュレーションしてみました。
docomo withでのシミュレーション結果
LG style L-03K | 1,674円/月 |
シンプルプラン(スマホ) (2年間の定期契約あり) |
1,058円/月 |
ウルトラデータLLパック (30GB) |
8,640円/月 |
インターネット接続サービス | 324円/月 |
docomo with | -1,620円/月 |
合計 | 10,076円/月 |
ギガホを契約した際のシミュレーション結果
ギガホ(30GB) | 7,538円/月 |
LG style L-03K | 1,674円/月 |
合計 | 9,212円/月 |
月々サポートやdocomo withを適用した場合の料金を比較してきましたが、基本的に同じデータ容量のパケットパックを契約するのでしたら「ギガホ」にした方が月額料金は安くなることがわかりました。
しかし、これをベーシックシェアパックの20GBなどで計算すると月額料金は逆転してしまいます。30GB以上使う人にとってはギガホの契約は悪くありませんが、10GB、20GB程度のデータ量で十分であれば、従来の料金プランがお得だと思います。
「ギガホ」のキャンペーン情報
ギガホ割
ギガホ割は、最大6ヶ月間基本料金から1,000円割引されるキャンペーンです。キャンペーンの適用は2019年9月30日までに、ギガホに加入した人になります。それ以降の加入はキャンペーン対象外となるので、ギガホを検討している方はキャンペーン期間内に申し込みをしましょう。
はじめてスマホ割
はじめてスマホ割とは、ガラケー(フィーチャーフォン)からスマホへの変更をしたユーザーを対象にした割引サービスです。割引額は基本料金から毎月1,000円で、期間は初回適用月から最大12ヶ月間になります。
現在ガラケーを利用しているユーザーは、MNP・契約変更ではじめてスマホ割が適用されるので、この機会にスマホデビューしてみては如何でしょうか。
ドコモ「ギガホ」のまとめ
ここまで、ドコモの新料金プラン「ギガホ」について紹介してきました。実質値上げが心配されましたが、値上げされてしまうのは条件によって変わります。例えば、家族で使うのでしたらファリミリー割引で安くなるギガホは、思った以上に安くなります。
また、スマホを頻繁に買い換えないユーザーであれば、月々サポートが無くなったとしてもそこまで大きな影響がないのはまぎれもない事実です。一度現在契約しているプランとギガホを契約した際の料金をシミュレーションしてみてください。そうすれば、おトクかどうかがハッキリと見えてくるはずです。
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