いつものように使っていたら、突然iPhoneがリンゴマークから抜け出せなくなってしまった…。「これが噂に聞くリンゴループか!」と慌ててしまいますよね。
リンゴリープは何の前触れもなく突然起こったように感じるため、エラー原因が特定しにくいのが厄介なところです。
そこでこの記事では、リンゴループが起きる原因や自分でできる対処法、解決方法を紹介します。
リンゴループになる原因
リンゴループとは、起動準備中に出てくるリンゴマークの画面が繰り返し表示される現象です。
この状態に陥ると、iPhoneの起動事体ができなくなります。リンゴループは突然起きるため、何が原因で壊れてしまったのか気付きにくいのが特徴です。
リンゴループが起きる原因は1つではありません。そのため、正確に原因を特定するのは難しいのです。
実はリンゴループになる前に、iPhone事体が故障のサインを出している場合もあります。実際に考えられる原因について見ていきましょう。
iPhoneの基盤の故障が原因
iPhoneに何かしらの不具合が起きた場合は、真っ先に基盤の故障が考えられます。基盤は長年使い続けているだけでも劣化していきます。
充電器に長時間差しっぱなしにしていたり、充電が不安定な状態でされていたりすると通常よりも劣化速度は早まります。
お風呂にiPhoneを持ち込む機会が多い人は、湿気により徐々に水没させる危険性もあります。
iPhoneのアップデート失敗が原因
リンゴループは、iPhoneのアップデートに失敗したときに一番起こりやすい傾向にあります。
iPhoneのアップデートには、安定した通信環境と十分な充電量が必要です。
自動アップデートを有効にしていると、夜間アップデートの際に途中で充電が切れて失敗することがよくあります。
他にもカフェでお茶をしている間にアップデートを済ませようと考え、フリーWiFiに繋いで実行する人もいるでしょう。
フリーWiFiは通信環境が不安定なので、途中で切れてしまうかもしれません。WiFiが切れるとアップデートが中断され、失敗してしまうのです。
安定した通信環境の中、充電器に差したままアップデートするのが安心です。
iPhoneの物理的破損が原因
iPhoneを使っている人の中には、画面がバキバキに割れた状態で使い続けている人もいるでしょう。
一見画面の外側だけが割れているように見えますが、画面が割れる時の衝撃で内部のパーツが壊れている可能性があります。
他にもカメラの破損やホームボタンが破損すると、内部に影響します。
iPhoneの中には、起動する時に部品が正常に動いているかの動作チェックを行うものもあり、破損している部分が内部にも影響があると判断されると、正常に起動できなくなってしまうのです。
iPhoneの水没が原因
基盤の故障の原因にもなるものですが、水没によりリンゴループに陥るケースも多いです。iPhoneを水没させてしまうと、基盤やバッテリー部分など様々な箇所に不具合が起こりやすいです。
水没直後は問題なく動く場合もあり、水没が原因だと気づきにくい時もあるでしょう。リンゴループが起きる数日前にiPhoneを水没させてしまっていた場合は、iphoneを乾かしてみましょう。
強制終了の繰り返しが原因
強制終了を繰り返している場合も、リンゴループに陥る可能性があります。iPhoneの調子が悪くなったり、アプリが正常に起動しなくなったりした時に強制終了を行う人はたくさんいます。
数回であればそれほど影響はありませんが、頻繁に繰り返すと本体ファイルの破損に繋がるかもしれません。
起動ファイルの破損が原因
iPhoneを起動させるのに必要なファイルが破損してしまうと、起動できずにリンゴループを繰り返してしまいます。
強制終了の繰り返しでも本体ファイルが破損すると話しましたが、起動ファイルも壊れるかもしれません。
起動ファイルが破損する原因も様々で、アプリの使い過ぎでオーバーヒートしたり、iOSが突然クラッシュしたりする場合もあります。
バッテリーの劣化が原因
バッテリーの劣化が原因で、リンゴループが発生する場合もあります。バッテリーが劣化すると、アップデートの途中で充電が切れたり、iPhoneを動かすほどの電力が送れなかったりします。
何年も使い続けると経年劣化するでしょう。常にiPhoneを操作して一日に何度も充電をする人は、特にバッテリーの劣化が早まります。
バッテリーが劣化すると異常に熱くなったり、充電の減りが極端に早くなったりします。劣化を感じ始めたら、異常をきたす前にバッテリーを交換がおすすめです。
iPhoneのソフトウェアの故障が原因
iOSは安定したソフトウェアなので、基本的にはソフトウェアだけが壊れることはありません。
しかし、Apple store以外の非公式のアプリをインストールしてしまうと、エラーが起きる可能性もあります。
脱獄ツールの影響
iPhoneを使っている人の中には、Apple以外のアプリを使いたくて脱獄ツールを使っている人もいるでしょう。
使える幅やカスタムできる内容が広がりますが、Appleが通常行わないことをしているため端末に負担がかかってしまいます。
リンゴループから抜け出す対処法
リンゴループが起きた時、自力で直せる場合があります。
修理に出す前に、これから紹介する方法を試してみてください。
再起動する
リンゴループになった時は、まず再起動してみましょう。一時的に何かの不具合が起きている場合は、再起動をするだけで直る場合があります。
一度で直らなくても数回行うとホーム画面に戻れるかもしれません。何度か時間をあけながら試してみてください。
再起動の方法はiPhone端末によって異なるので、事前に確認が必要です。
iPhone8・iPhone8Plus・iPhoneX以降の場合
- ボリューム+を押す
- ボリュームーを押す
- 電源ボタンを画面が消えるまで長押しする
iPhone7・iPhone7Plusの場合
ボリューム(ー)と電源ボタンを同時に長押しする
iPhone6s・iPhone6s Plus以前の場合
ホームボタンと電源ボタンを同時に長押しする
Facetimeを使って電話してもらう
iPhoneを使っている人に協力してもらう方法もあります。Facetimeを使って電話をかけてもらいましょう。
リンゴループが出ているiPhoneが着信画面を表示したら、ホームボタンを押して通常画面に戻ってください。
一時的な改善になる可能性が高いですが、リンゴループからは抜け出せるでしょう。
SIMカードを抜いて再起動する
本体ではなく、SIMカードに問題があるかもしれません。SIMカードを抜けば正常に再起動でき、その状態が何度も続くのであれば、SIMカードの故障を疑いましょう。
一時的な通信環境がエラーを引き起こしたり、SIMカードが壊れていたりする可能性もあります。SIMカードの問題ならば、キャリアに連絡してみてください。
iTunesで同期する
iTunesにiPhoneを既に認識させられている場合は、iTunesと同期するだけで起動する場合があります。リンゴループに陥った場合は同期させてみましょう。
iTunesに繋いでアップデート
iTunesに繋いでアップデートすれば、リンゴループから抜け出せるかもしれません。
iPhoneのアップデート中に不具合が起きてリンゴループに陥ったならば、アップデートを行えば正常に動く場合があります。
iTunesと同期させてアップデートが途中終了した通知が出た場合は、iTunesに繋いでアップデートしてみましょう。
バッテリーを交換する
バッテリーの劣化が原因でリンゴループに陥る場合もよくあります。実はiPhoneのバッテリーは一年使うだけでも劣化していくので、2~3年使っている人のバッテリーはかなり劣化しています。
これからも使い続けるのであれば、バッテリーを交換しておいて損はありません。修理に出す前にバッテリー交換を検討しましょう。
Appleなどの正規店に依頼するとデータを消さなければなりませんが、自分で交換したり非正規店に頼んだりすれば、そのままの状態でバッテリーだけ代えられます。
ただし自分で交換するのはリスクがあるので、気を付けましょう。
リンゴループを自力で直す最終手段
リンゴループの対処法を試しても直らない場合は、修理に出す前に最終手段を行ってみてください。
iPhone内のデータが消えてしまう方法なので、それまでに他の方法をやりつくすのがおすすめです。
セーフモードで起動する
リンゴループから脱却できず、何をしても動かなくなってしまった時はセーフモードで起動しましょう。セーフモードは不具合を確認するための起動モードで、基本機能だけで動きます。
修理する際に使うモードなので、起動した時点でアプリが初期状態に戻ります。バックアップが取れる状態ならば、先にバックアップをとってから始めましょう。
セーフモードで起動する方法は簡単です。
- iPhoneの電源を切る
- ボリューム+ボタンを押しながら電源ボタンを押す
- リンゴマークが出たらボリューム+ボタンだけを押し続ける
- ホーム画面が出たらボリューム+ボタンを放す
リカバリーモード
リカバリーモードとはバックアップから復元したり、初期化したりするためにiPhoneを専用のモードにすることです。リカバリーモードにするには、iTunesが必要になります。
既にパソコンでバックアップした経験があると、その状態までに復元が可能です。
リカバリーモードの手順
iPhoneをリカバリーモードにしてiTunesを立ち上げると「アップデートまたは復元を必要としているiPhoneに不具合があります」と表示されます。
表示されたら「復元」を選択して進めていきましょう。更新設定画面が表示された場合は、「ダウンロードしてアップデート」または「アップデート設定」を選択してください。
iPhoneの機種によって、リカバリーモードにする手順は異なります。自分の端末をリカバリーモードにする方法を見ていきましょう。
iPhone8以降の場合
- iPhoneとパソコンを繋ぐ
- iTunesを起動する
- ボリューム+ボタンを押して離す
- ボリュームーボタンを押して離す
- 電源ボタンを押し続ける
- 「スライドで電源オフ」の表示を無視して電源ボタンを押し続ける
- リンゴマークが表示されても電源ボタンを押し続ける
- 押し続けると音符マークとライトニングケーブルが表示される
iPhone7シリーズの場合
- iPhoneとパソコンを繋ぐ
- ボリュームーボタンと、電源ボタンをリカバリーモードになるまで押し続ける
iPhone6以前の場合
- iPhoneとパソコンを繋ぐ
- 上部の電源ボタンとホームボタンを同時に押し続ける
DFUモードで初期化
DFUモードは、iPhoneの根源的な復元を行えます。リカバリーモードよりも強力なので、最終手段として使える方法です。DFUモードはiTunesをiPhoneと接続させて、iOSを強制的に初期化し最新の状態にアップデートさせられます。
根源的な復元になるため、全てのデータが初期化されてしまいます。リカバリーモードでも改善されなかった時に試すようにしましょう。
リカバリーモード同様、機種によってDFUモードに入る方法は異なります。機種ごとの操作手順を見ていきましょう。
iPhone8以降の場合
- ボリューム+ボタンを押して離す
- ボリュームーボタンを押して離す
- 電源ボタンを長押しする
- 画面が真っ暗になったら電源ボタンを押したまま、ボリュームーボタンを5秒押す
- 「iTunesはリカバリーモードのiPhoneを見つけました」と表示されればOK
iPhone7シリーズの場合
- iPhoneの電源を落とす
- 電源ボタンを長押しする
- リンゴマークが出たらボリュームーボタンも同時に長押しする
- 画面が真っ暗になったら電源ボタンだけを放す
- 「iTunesはリカバリーモードのiPhoneを見つけました」と表示されればOK
iPhone6s以前の場合
- iPhoneの電源を落とす
- 電源ボタンを長押しする
- リンゴマークが出たらホームボタンも同時に長押しする
- 画面が真っ暗になったら電源ボタンだけを放す
- 「iTunesはリカバリーモードのiPhoneを見つけました」と表示されればOK
リンゴループは自然と直る場合もある?
リンゴループに陥っても、放っておいたら自然と直ったという実例もあります。一時的にiPhoneがなんらかの不具合を起こしていた場合は、一定時間放置しておくと直る場合もあります。
放置したら治ったケース
- 水没後、リンゴループが発生したため乾燥させて放置
- カメラの不調で発生したが、時間を空けて何度か再起動したら直った
- 熱を帯びていたため、しばらく放置したら直った
このように一時的な不具合が原因の場合は、放っておけば自然と直る可能性があります。ただし、その改善は一時的かもしれません。
症状が改善されたことに安心しきらずに、リンゴループから抜け出せたタイミングでバックアップをとっておきましょう。ただし、iPhoneの基盤自体が故障している場合は放置しても改善されません。
リンゴループから抜け出せないなら修理依頼しよう
対処法を試してみてもリンゴループから抜け出せない場合は、修理に出しましょう。iPhoneの修理依頼先は2つあります。
正規店・正規代理店と、非正規のiPhone修理専門店で修理してもらう方法です。それぞれにお願いするメリットデメリットを紹介します。
正規店・正規代理店で修理してもらう
Apple storeが正規店、キャリアショップや大手家電量販店にある修理窓口が正規代理店です。Apple監修の元で修理する場合は、本体交換で新品のiPhoneを手に入れられます。
丸々本体を交換してもらえるため、必ず不調が改善します。しかも、正規店・正規代理店の修理は購入1年以内ならば無料で修理してもらえるかもしれません。Applecare̟+に加入していれば、格安で修理してもらえるでしょう。
ただし、本体交換による修理になるため、全てのデータが消えてしまいます。必ず修理に持っていく前にバックアップを取っておくようにしましょう。
また、保証期間を過ぎてからの修理は高額です。最新機種なら64,800円~古い機種でも35,000円はします。
持ち込み修理・配送修理から選べる
持ち込み修理と配送修理の二つが選べます。お店に行く暇がない人でも、配送修理を使えば家にいながら修理を依頼できます。ただし配送修理だと、修理内容によりますが10営業日かかる場合もあります。
その期間iPhoneが使えないので、持ち込み修理がおすすめです。
iPhone修理専門店で修理してもらう
最近は街中にiPhoneの修理専門店がたくさんあります。非正規店という呼ばれ方をするため「問題なく修理してもらえるのか?」不安になりますよね。
店舗によってクオリティーは異なりますが「総務省登録業者」から店舗を探すと安心です。総務省が登録している業者なので、正式に許可を受けて店を開いています。
iPhone修理専門店の良いところは、故障した箇所だけを修理してくれるところです。必要最低限の箇所だけを触るので、データが消える心配がなく、安価で行ってくれます。
Appleの正規店・正規代理店よりも店舗数が多いため、行きやすいのも特徴です。
iPhoneを買い替えた方がいい場合もある
リンゴループから抜け出せなくなった場合、修理を考える人がほとんどでしょう。しかし、リンゴループは端末の劣化が原因の場合もあります。使って1年ほどであれば修理でも大丈夫ですが、2年以上使っている人は買い替えた方が安くすみます。
正規店だと修理費用だけで高くなってしまいますし、iPhone修理専門店は最低限の修理だけを行うため、また別の箇所が壊れる可能性があります。
バッテリーや基盤は使っているだけで経年劣化してしまうので、長年使っている人はリンゴループを機に新しい端末の購入も視野に入れておきましょう。
リンゴループに備えておくこと
初めてリンゴループを経験すると、誰もが突然の事態に慌てるものです。既にリンゴループになってしまった人も、今後の対策として知りたい人も、リンゴループに向けて備えておきましょう。
対処法を行って一時は改善できても、またリンゴループが起きるかもしれません。今後iPhoneを使い続ける以上は、リンゴループに備えて損はありません。
空きストレージを確保しておく
リンゴループは、iPhoneのアップデートの失敗でも起きる可能性があります。ストレージがいっぱいのままだと、再びリンゴループを起こすかもしれません。
使わなくなったアプリや、いらない動画データなどは定期的に整理しておきましょう。常に余裕のある状態にしておくと、リンゴループのリスクを減らせますよ。
小まめにバックアップをとる
リンゴループになり、そのまま動かなくなってしまっては全てのデータが消えてしまいます。いつ何が起きてもいいように普段から対策を取っておけば、いざという時も対応できるでしょう。
できれば週に1回、最低でも月に1回はバックアップを取っておくと安心です。
サブ端末を用意しておく
サブ端末を用意しておけば、リンゴループで使えなくなった時も安心です。SIMカードだけ差し替えれば、アドレス帳に入っている人には連絡できます。
2台持ちで購入する必要はありませんが、昔使っていたiPhoneをとっておくのがおすすめです。修理で端末が手元から離れる状況になっても連絡に困りません。
慌てずできる対策を取ろう!
リンゴループを経験すると、何をすればいいのか、中のデータは消えてしまうのか、使えなくなるのかと不安で頭がいっぱいになりますよね。
しかし、慌てて間違った対策をしてしまうと事体が悪化する可能性もあります。
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- 対処法を試す
- 端末を放置してみる
- 最終手段を試す
- それでもダメなら修理依頼
- 買い替えがおすすめな場合もある
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まずは今回紹介した対処法を試してみましょう。焦らず一つ一つ試していけば、リンゴループから脱却できますよ。