本記事では、Pasonomi社が販売している完全ワイヤレスイヤホン「TWS-X9」のレビューを行っています。
iPhone XやiPhone 8で採用されているBluetooth 5.0に対応したイヤホン。その機能を最大限活かせるような作りになっています。
【Pasonomi】TWS-X9のスペック紹介
スペック | |
製品型番 | TWS-X9 |
Bluetooth標準規格 | Ver 5.0 |
最大通信距離 | 10 ~ 15m |
連続待ち受け時間 | 80時間 |
連続通話時間 | 3 ~ 4時間 |
連続再生時間 | 3 ~ 4時間 |
充電時間 | 約1時間 |
充電ケースサイズ | 80 x 54 x 33.3mm |
音声通話 | マイク機能あり |
対応Bluetooth プロファイル |
HSP/HFP/A2DP/AVRCP |
重量(イヤホン本体) | 4.6g |
防水機能 | IPX7 |
対応コーデック | AAC |
対応機種 | iOS/Android/Windows |
個人的に完全ワイヤレスイヤホンで気になるのは、「連続再生時間」。2万円を超えるような高級イヤホンでも、音楽再生は2~3時間しかできないという商品もあります。
しかし、PasonomiのTWS-X9に関しては、3~4時間と若干長めに再生出来るようになっています。実際に仕事をしながら使ってみましたが、大体3時間程利用したところで充電を催促されました。ただ、それでもまだバッテリーが切れなかったので、頑張れば4時間程度は持つのかなという印象を受けます。
そしてTWS-X9は、Bluetooth 5.0に対応した貴重な完全ワイヤレスイヤホンです。執筆時点(2018年6月6日)では、まだまだBluetooth 5.0に対応しているワイヤレスイヤホンが少ない中、Pasonomiのイヤホンはキッチリと対応しています。
充電ケースについて
充電ケースのバッテリー容量は2,200mAhとなっています。この容量で、イヤホンをおおよそ18回のフル充電が可能です。
また、充電ケースはモバイルバッテリーの役割も持っており、iPhoneやAndroidをケーブルで繋いで充電することも可能です。
対応コーデックがAACとSBCのみ
対応コーデック、つまりは「音声の圧縮方式」ですが、TWS-X9はAACとSBCの2つになっています。SBCは必須コーデックなので問題ないとして、この完全ワイヤレスイヤホンは「apt-x」には対応していません。
apt-xは原音に近い圧縮転送をしてくれるので、音に拘るならば対応していてほしいですが残念ながら今回のイヤホンにはありません。
代わりとして、iTunesなどの圧縮方式と同じAACが採用されています。ただし、安物のイヤホンの場合音質がイマイチはSBCにしか対応していないので、AACが対応しているのは大きなプラス要素となりえます。
IPX7による防水で多少の汗でも大丈夫
最近ではスポーツ時に音楽を聴く人は、ネックバンドタイプのBluetoothイヤホンよりも、完全ワイヤレスイヤホンを利用するケースが増えてきています。やはり邪魔になるコードが一切ないのはメリットが大きいです。
スポーツ時は汗を流すため、水に触れてイヤホンが壊れないか心配な人もいるでしょう。
しかし、PasonomiのTWS-X9は防水仕様のIPX7に対応しているため、多少の雨や汗で濡れても壊れる心配はありません。プールなどでは流石に無理なので使わないでください。
また、充電ケースは防水ではないので注意してください。
【Pasonomi】TWS-X9の実機レビュー
イヤホン&充電ケースの外観チェック
パッケージを開けると、次のような物が入っています。
イヤホンは充電ケースの中に入っています。イヤホンに描かれているロゴマークが若干カッコいい。
充電ケースの側面に、USBおよびマイクロUSBの接続口が備え付けられています。5V/1Aまでの電力で充電可能です(急速充電不可)。
充電ケースからイヤホンを取り出すとこんな感じです。金属の凸が2箇所ありますが、その部分とイヤホンを接続させることで充電が開始されます。
おまちかねのワイヤレスイヤホン。全体的に丸っこいデザインで少し可愛らしい。ただ、デフォルトだとイヤーピースが若干小さいような気もします。
付属のイヤーピースを使ってサイズ調整
TWS-X9には、S/M/Lサイズのイヤーピースが同封されています。これを使って、自分の耳にフィットするサイズを選ぶことが出来ます。
イヤーピースの交換方法も簡単。引っ張ればイヤーピースが抜けるので、後は別のサイズのものを再度はめ直すだけです。
ワイヤレスイヤホンを耳につけてみる
ジャストサイズのイヤーピースが見つかったので、早速イヤホンのつけ心地を確認。筆者は耳穴が小さめなので、Sサイズでちょうどよかったです。
肝心のつけ心地はそこそこ。歩いている最中に外れたりもせず、ジムに行ってランニングをした際も外れることはありませんでした。意外と筆者の耳の形に、バッチリハマッているようにも感じました。
一応カナル型ではあるので、周りの音もそこまで大きく聞こえることもありません。
ケースにイヤホンを戻して充電
ケースにイヤホンを戻すと、勝手に充電が始まります。イヤホンの表面に赤いランプがつきますが、それが充電中のサインになります。
中央の青いランプは、充電ケースのバッテリー容量を表しています。バッテリー容量が少なくなると青いランプが減っていくようになっています。
また、イヤホンを充電ケースに戻すと自動的に電源がオフになるという便利な機能も。逆に取り出す際は勝手に電源がオンになるので非常に便利です。
イヤホンのフル充電は約1時間程度で終わります。
音質は及第点!決して悪くない
最後にTWS-X9の音質について一言。
決して音質は悪くないですが、低音が少し薄く感じました。音自体も横に広がる感じなので、全体的なバランスは悪くありません。ボーカル曲を聴くならば結構いい感じなのではと思いました。
【Pasonomi】TWS-X9のペアリング方法
TWS-X9では、充電ケースから取り出した段階で接続できるBluetoothデバイスがない場合、勝手にペアリングが始まります。ペアリング最中はイヤホンのランプが「赤」「青」交互に点灯します。
イヤホンの表面を長押しして、ペアリング待機状態にすることもできます。
手動ペアリングはモノラルモードになりやすいので非推奨!
上記のようにペアリング待機状態になったら、接続するデバイスからペアリングを行います。今回はiPhoneを例にペアリングをしていきます。
まずiPhoneホーム画面にある「設定アプリ」を開き、「Bluetooth」をタップします。Bluetooth設定画面が開くので、その他のデバイスに表示されている「X9」をタップしてください。
すると自動的にペアリングが完了します。「接続済み」と表示されたらペアリングができている事になります。Androidスマホでも、基本的なやり方は一緒です。
TWS-X9の良かった点
- 電源オンオフが楽
- ペアリングが超簡単
- 音質は及第点
- 防水加工されている
- フィット感も良い
まず、色々と操作方法が楽なのが良かったです。充電ケースから取り出すだけで電源が入ったり、接続するデバイスがない場合自動的にペアリングモードになるなど、今までかゆい所に手が届かなかった部分にコミットしている完全ワイヤレスイヤホンです。
装着感も悪くなく、電車通勤やスポーツ時にもおすすめできます。
TWS-X9のイマイチだった点
- アナウンスの音が大きい
- 音量調節ができない
Bluetoothイヤホンでよくある不満点ですが、ペアリングや電源オンオフ時に流れるアナウンスの音が大きいのがやっぱり気になります。正直ちょっと体がビクッとなるので、もう少し音量を下げて実装してほしい所です。
また、完全ワイヤレスイヤホンでは音量調節がイヤホンからできません。
補足:モノラルモードの解除方法
お問い合わせやコメントが多かったので、モノラルモードの解除方法についてご紹介します。
モノラルモードとは、片耳からしか音が聞こえない状態のため、「TWS-X9が壊れちゃった?」と勘違いする人も多いです。実際は壊れていませんので安心して下さい。以下の手順でステレオモードに戻せます。
step
1イヤホンの電源をオフにする
まず最初にやることは、イヤホンの電源をオフにすることです。下記のようにイヤホンを充電ケースにしまってオフにしてください。
step
2ペアリングの設定を解除する
おそらくモノラルモードになっている人の多くは、X9が2つペアリングされているはずです。これらのペアリングの設定を全て解除しましょう。
iPhoneの場合「i」アイコンを押すと削除画面に移動するので「デバイスの登録を解除」を押して削除してください。
step
3イヤホンの電源をオンにする
ペアリング設定を全て解除したら、充電ケースから両方のイヤホンを取り出して電源をオンにしましょう。この時、勝手にペアリング状態になるので、間違ってもイヤホンの表面を押して手動設定をしないで下さい。
step
4ペアリングして完了
最後にペアリングをして完了です。
モノラルモードになる原因
片方のイヤホンを先に取り出してペアリングを済ませてしまうとモノラルモードになります。
ステレオモードにするには両方のイヤホンを充電ケースから取り出して、その後にペアリングの設定をしなければなりません。X9のペアリングが2つされている場合にお試し下さい。
値段の割に品質良しの完全ワイヤレスイヤホン
今回紹介したPasonomi TWS-X9は、1万円以下で購入できる比較的安めな完全ワイヤレスイヤホンですが、そこら辺の高いイヤホンを買うよりは全然マシです。
Bluetoothイヤホンなので、どうしても有線イヤホンより音質は悪くなりますが、同じBluetoothイヤホン内で音質を比べてみると、他の高級完全ワイヤレスイヤホンに完全に負けているわけではありません。
機能性なども含めれば、「値段の割によく頑張ってるな」と感じます。
「Pasonomi TWS-X9」、気になる方はぜひAmazonなどでチェックしてみてください。
また、下記記事で同じPasonomi社の「D01」についてレビューを行っています。
関連:【Pasonomi】D01のレビュー/ペアリング方法【完全ワイヤレスイヤホン】Pasonomi TWS-X9のホワイトカラーもリリースされたようです。