日本時間2018年1月25日から開始されていたiOS11.3ベータ版のテストが一通り終わり、2018年3月末日、iPhoneやiPad向けに正式にiOS11.3がリリースされました。
そこで本記事では、iOS11.3の変更内容や不具合情報をまとめました。(最終更新日:2018年4月2日)
iOS11.3へのアップデート
今回のiOS11.3は新機能の追加や変更内容が多いため、ファイルサイズもそれなりの大容量となっています。
約709MBのファイル容量。「ダウンロードとインストール」をタップして、まずは端末上にファイルをダウンロードします。内部ストレージが1GBを切っている方は写真や動画ファイルなどをiCloudなりに移し、容量を確保しましょう。
今回はWiFi経由でダウンロードとインストールを試行しています。ダウンロードやインストールの失敗が不安な方は、アップデート前に必ずバックアップを取っておくことを推奨します。
iOS11.3の変更内容
今回のiOS11.3の変更内容や新機能は次のとおりです。
【1】アニ文字の追加
現在iPhone Xで利用することができる「アニ文字(Animoji)」にライオン、ドラゴン、ドクロの3種類が追加されました。iOS11.3ベータ版ではクマのアニ文字も追加される予定でしたが、今回はクマをのぞいた種類のみ。

via:MacRumors
iOS11.3以前では、豚、キツネ、鶏、豚の群、ロボットなどの合計16種類のアニ文字が実装中でした。今回のアップデートで種類が19個に増えることになります。
【2】ARKit 1.5にアップデート
ARKitが1.5にアップデートされることにより、ARアプリではテーブルやイスの水平面、壁や扉などの垂直面に仮想オブジェクトを配置することが可能になります。これにより、不規則な形状の面を正確にマッピングできるようになります。
実際に仮想オブジェクトを配置した動画が下記となります。
So I've been playing with the new ARKit wall detection today...what do you think?#arkit #madewitharkit #augmentedreality #iOS113 #arkit15 #ar #AugmentedReality pic.twitter.com/J9tj6sJf9S
— Ubicolor™ (@ubicolorapps) January 25, 2018
また、ARKit1.5により看板やポスターなどの2D画像の位置情報を取得し、ARの世界と現実世界の映像が溶け込みような映像合成が可能になります。画像イメージ(映画のポスターや張り紙、絵画など)を検知してARに取り込めるようです。
さらに、現在720pまでのカメラ解像度に対応していますが、それが1080pまで向上されるようになります。
【3】ビジネスチャットの追加
iOS11.3では、iMessageを使って企業間とやり取りが出来る「ビジネスチャット」が導入されます。
ビジネスチャットを使うことで、サービス担当者とやり取りしたり、スケジューリングをしたり、ビジネスチャット内での商品購入もApple Payを使って行うことができます。また、ユーザーの個人情報について企業側に共有されることはなく、不要になったらいつでもチャットを辞めることが可能です。
現在ビジネスチャットの参入する企業は、Discover、Hilton、Lowe's、Wells Fargoなど。iOS11.3ベータ版からビジネスチャットを使うことができます。
【4】バッテリー診断機能のアップデート
iOS11.3にアップデートすることにより、iPhoneのバッテリー最大容量およびピーク時のパフォーマンス性能の情報を表示することができるようになりました。これにより、自分のiPhoneのバッテリーがどの程度劣化しているのかをチェックすることが出来ます。
また、突発的なiPhoneのシャットダウンを防ぐために、パフォーマンス管理機能がオンであるかどうかを表示できるようになりました。そして、その管理機能を自分でオフにできるオプションも追加されています。
もしあなたのバッテリーが劣化し、交換推奨となった場合、それを知らせてくれる機能もiOS11.3から追加されました。
2018年2月7日追記
iOS11.3 ベータ2のアップデートでiOSデバイスのバッテリー状態の詳細を確認できる「バッテリー・ヘルス」機能が導入されました。
上記画像はiPhone/iPadが正常に動作している時の画像で、バッテリーの最大容量とピーク時のパフォーマンスが健全かどうかが確認できます。
もしバッテリーに何らかの異常や劣化が確認できた場合、ピーク時のパフォーマンスの表記が上記画像のように変化します。
【5】Apple Musicの改修
Apple Musicに「ミュージックビデオ」セクションを含んだ、独占的なビデオプレイリストが提供されます。
また、多数の人がフォローしているアーティストや楽曲、ジャンルを自分がフォローしている場合、それらに関連した共有の友人を見つけてくれる機能がApple Musicに追加されています。
音楽の趣味が同じような人を見つけるのに役立つ機能です。
【6】App Storeの改修
iOS11.3から、ユーザーのレビューを以下の項目で並び替えることができるようになりました。
- 参考になった
- 高評価
- 低評価
- 最新
さら、アップデートタブにバージョン情報やファイルサイズの情報が追加され、より詳しくアプリの情報を知ることができるようになっています。
iOS11.3アップデート対象端末
今回のiOS11.3へのアップデートは次のiOSデバイスで行うことができます。
- iPhone 5以降のiPhoneデバイス
- iPad Air
- iPad Pro
- iPad(第6世代)
- iPad(第5世代)
- iPad mini 2以降
- iPod Touch(第6世代)
iOS11.3不具合情報
iOS11.3の不具合情報をTwitter等のSNSから収集しました。今回のiOS11.3に関して、目立った不具合は多くないと感じます。
LINE@が起動しない
LINEではなく、iOS11.3にアップデート後、「LINE@」が起動しないというユーザーがちらほら見られます。
ios11.3にアップデートしてからLINE@が開けない・・・
皆同じ症状出てるのかな??
とにかくLINE@のアップデートを待つしかないか。#LINE #ライン— Kazuaki Muguruma (@M_U_S_S_Y_A) March 31, 2018
なお、通常通り使える方もいらっしゃるようなので、LINE@の設定の違いで起こっている不具合ということも考えられます。解決には、LINE@のアップデートを待つか、一度アプリを消去して再度インストールし直しするのがベターです。
再インストールして直るのならば、やはりLINE@の設定周りでiOS11.3と相性が悪い可能性が高いです。