本記事では、「ikanzi/X9」完全ワイヤレスイヤホンを使ったレビューやペアリング方法、基本的な使い方について紹介しています。
高コスパであることは間違いない完全ワイヤレスイヤホンですが、どこかで見たことのある形状、過去にレビューしたものとそっくりなところに若干違和感を覚えました。
当記事は商品を無償提供してもらったステマレビューではないことをここに宣言します。当サイトでは原則、商品提供を受けた記事に関しては「PR」表記をつけてご紹介しております。
【ikanzi】X9のスペック
スペック | |
製品型番 | X9 |
Bluetooth標準規格 | Ver 5.0 |
最大通信距離 | 10m(Class2) |
連続待ち受け時間 | 80時間 |
連続通話時間 | 3~4時間 |
連続再生時間 | 3~4時間 |
充電時間 | 約1時間 |
充電ケースサイズ | 80 x 54 x 33.3mm |
音声通話 | マイク機能あり |
対応Bluetooth プロファイル | HSP/HFP/A2DP/AVRCP |
重量(イヤホン本体) | 4.6g |
防水機能 | IPX7 |
ノイズキャンセリング | CVC 6.0 |
対応コーデック | SBC/AAC |
対応機種 | iOS/Android/Windows |
基本的なスペックは、一般的な完全ワイヤレスと同等。CVC 6.0を搭載したことで音声通話による外部の雑音をカットしてくれる仕様になっています。
Bluetooth 5.0にも対応し、従来の4世代よりも通信状態の安定、応答速度の向上が見込めるようになり、多少音の遅延はマシになりました。しかし、それでも判定がシビアな音ゲーをやる際は、まだまだワイヤレスイヤホンでは難しいかなと感じます。
充電ケースがモバイルバッテリー代わりに
2,200mAhの充電ケースを搭載することで、充電ケースをモバイルバッテリー代わりとして使えます。急速充電には対応していませんが、スマホのバッテリーがもうすぐ切れてしまう緊急時に便利かと思います。
また、イヤホン自体のバッテリーが55mAhなので、両耳合わせて約20回は充電可能になっています。
IPX7の高防水仕様
「ikanzi/X9」は、IPX7に高防水仕様となっています。
多少の雨や汗は全く問題ない防水性能なので、ランニング、ジム、外での利用でも安心して使えます。
1年間メーカー保証
「ikanzi/X9」は製品サポートとして、1年間のメーカー保証をつけています。
購入してから1年以内にワイヤレスイヤホンに不具合や故障があった場合、連絡をすると保証サービスを受けられます。
【ikanzi】X9の実機レビュー
付属品のチェック
「ikanzi/X9」の付属品は下記となります。ワイヤレスイヤホン本体は充電ケースの中に最初から収納されています。
完全ワイヤレスイヤホン本体/充電ケース/イヤーピース3種(S/M/L)/収納ケース/マイクロUSBケーブル(30cm)/取扱説明書
この辺は他の完全ワイヤレスイヤホンと大差ありません。
充電ケースのレビュー
まずは充電ケースのレビューから。手のひらに収まるサイズですが、バッテリー容量が大きいため厚みは少しあるかなという印象を受けました。
充電ケース自体は非常にシンプルな作り。イヤホンを収納するスペースとバッテリーの残量がわかるようになっています。
色々な角度から充電ケースを撮影。側面部分には充電の入出力ポートが1つずつ。イヤホンを収納すると、勝手に充電が始まるようになっています。
ケースの青いランプは、充電ケースのバッテリー残量を表しています。ランプは全部で4種類で、電池の残容量でランプの点灯も変わります。
1点灯:0% ~ 30%
2点灯:30% ~ 60%
3点灯:60% ~ 100%
ワイヤレスイヤホンのレビュー
イヤホン本体のレビュー。よくわからないマークがイヤホンについていますが、そこまでダサくはありません。
X9はいわゆるインナーイヤー設計のワイヤレスイヤホンです。耳が痛くならず、フィットしやすい形状になっているので、大抵の人はつけやすいと感じるはず。
筆者はワイヤレスイヤホンを選ぶ際に「フィット感」と「長時間つけていても耳が痛くならないか」を重要視しています。
その点で言えば、「ikanzi/X9」は合格。耳にスッポリ入るのでつけ心地は悪くありません。
ちなみにイヤーピースはS/M/Lの3サイズ用意されています。
筆者はデフォルトサイズで問題ありませんでしたが、少しフィット感が悪いと感じる場合、イヤーピースを取り替えることをおすすめします。
音質について
肝心の音質は、「この値段なら良い方」と感じました。
フィット感が良いことも影響だと思いますが、低音域もクリアに聞こえ濁った音を感じさせません。インスト曲を聴くのも悪くないですが、「ikanzi/X9」の場合ボーカル曲の方が聞きやすいかなと言う印象。
高音域もそこそこのレベル。サーッとしたノイズ音も聞こえないので、この値段なら音質は悪くありません。
なにより、長時間音楽を聴いていても耳に不快感が残らないのが個人的に一番良かったと思いました。
【ikanzi】X9のペアリング方法
ワイヤレスイヤホンの多くはペアリング方法が超簡単です。「ikanzi/X9」も例外ではありません。
最初のペアリングは、充電ケースに一度イヤホンを入れた後再度取り出すと始まります。ペアリング待機モードになると、イヤホンのランプが赤、青と交互に光ります。
後はiPhoneやAndroid、各種オーディオプレーヤー側でペアリングをしていきます。今回はiPhone Xを例にご紹介。
「設定アプリ」→「Bluetooth」と進む。
すると、X9がペアリング待機モード担っている場合、その他のデバイスに「X9」と表示されているはずです。それをタップするとペアリングが完了します。
別の機器をペアリングしたい場合は、最初に接続したデバイスのBluetoothをオフにして下さい。そうすることで勝手にペアリング待機モードになります。
3個目、4個目も同じ手順でペアリングが行なえます。
【ikanzi】X9の基本的な使い方
「ikanzi/X9」は、ワイヤレスイヤホン表面のタッチセンサーを使って操作可能です。
音楽の操作方法
- 再生/一時停止:1回短くタッチ
- 次の曲:2回連続でタッチ
通話方法
- 電話を受ける:L/Rどちらかを1回タッチ
- 電話を切る:L/Rどちらかを1回タッチ
なお、着信音や通話音声はL側から聞こえる仕様になっています。
音声アシストを使う
Siriを始めとした音声アシスト機能をイヤホンから起動することが出来ます。
ワイヤレスイヤホンのR側を2秒以上押すと、ペアリングしてある機器の音声アシストが起動します。なお、音声アシスト機能を予めオンにしておかないと起動しないので注意。
アシスト音声自体はL側のイヤホンから聞こえます。
【ikanzi】X9の感想
良かった点
- ペアリングが簡単な所
- 音質が悪くない所
- 耳にフィットしやすい形状であること
- 充電ケースのバッテリー容量が大きいので、ケース自体の充電頻度が少なくて済むこと
全体的なバランスが良く、個人的にはコスパが良い完全ワイヤレスイヤホンと感じました。
特に耳にフィットしやすく、長時間つけていても耳が痛くならないのが良い。
イマイチだった点
- 充電ケースがやや大きい
- 相変わらずアナウンス音が大きいのでビビる
- 音量操作がイヤホン側で出来ない
充電ケースに2,200mAhバッテリーを積んでいるせいなのか、やはりケース自体が少し大きいかなという印象。持ち歩く際にポケットに入れると結構膨らんで見えます。
また、「ikanzi/X9」に限りませんが、海外製のワイヤレスイヤホンはアナウンス音が大きい傾向にあります。こちらで音量操作ができないので諦めるしかないですが、今後の製品はもう少し音量を絞って欲しいと感じます。
超疑問!Pasonomi X9と何が違うの?
ここまで「ikanzi/X9」をレビューしてきたのですが、購入したときから一つ気になっていることがあります。それは、「Pasonomi/TWS-X9」と何が違うの、という事です。実際に2つを見比べてみましょう。
充電ケースの外観
イヤホンの形状
表面。
裏面。
充電ケースやワイヤレスイヤホンの外観をチェックしてみましたが、全くのクローン品ではないのかと感じます。イヤホンを耳につけたときのフィット感や音質も同じ。何が違うのか全くわかりません。
ペアリング状態
両者をペアリングした時の状態です。どちらも「X9」というデバイス名なので全く判別がつきません。
実際の連続再生時間について
どちらも2時間50分が過ぎたくらいで、充電を催促されました。ちなみにステレオモード、iPhone側の音量は最小にしての検証になります。
また、今の所7回ほどフル充電をしていますが、電池残量のランプがようやく2になりました。この段階だと30%~60%なので、大体7回のフル充電でバッテリーが40%程度消費されることになります。
もちろん放置時間などもあるので、実際は充電以外の要素でも電池は消費されているはずです。目安として見て頂ければと思います。
ikanziのケースでPasonomi TWS-X9の充電が…
違うメーカーだし流石に充電は無理だと思って、Pasonomiのイヤホンをikanziのケースに入れてみました。
するとランプが点灯し、充電状態になりました。やっぱりOEMブランドなのでしょうか。異なる点が見当たりませんし、互換性もあります。
スペックの比較
念の為、過去記事からTWS-X9のスペックを引っ張ってきました。
ikanzi/X9 | Pasonomi/TWS-X9 | |
Bluetooth標準規格 | Ver 5.0 | Ver 5.0 |
最大通信距離 | 10 ~ 15m(Class2) | 10 ~ 15m(Class2) |
連続待ち受け時間 | 80時間 | 80時間 |
連続通話時間 | 3~4時間 | 3 ~ 4時間 |
連続再生時間 | 3~4時間 | 3 ~ 4時間 |
充電時間 | 約1時間 | 約1時間 |
充電ケースサイズ | 80 x 54 x 33.3mm | 80 x 54 x 33.3mm |
音声通話 | マイク機能あり | マイク機能あり |
対応Bluetooth プロファイル | HSP/HFP/A2DP/AVRCP | HSP/HFP/A2DP/AVRCP |
重量(イヤホン本体) | 4.6g | 4.6g |
防水機能 | IPX7 | IPX7 |
ノイズキャンセリング | CVC 6.0 | - |
対応コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC |
対応機種 | iOS/Android/Windows | iOS/Android/Windows |
充電ケースサイズが多少違うのかなと思いましたが、説明書に書かれているスペックを全て書き出してみると全く同じことがわかります。
この事から言えるのは、「同じ会社が作ってはいるが、内部でメーカーを2つに分けてリリースしている」こと。リスクヘッジなのかはわかりませんが、正直これはどうなんだろうか。
まあ悪い製品でないことは変わらないので、あとは値段で選ぶのが無難かと思います。ちなみにTWS-X9のレビュー記事は下記となります。Pasonomiではノイズキャンセリングの記載がありませんが、おそらくikanziであるのならばついているでしょう。
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コスパは悪くないが、モヤモヤが残るワイヤレスイヤホン
以上、「ikanzi/X9」のレビューでした。
コスパは悪くなく、5,000円前後で購入できる完全ワイヤレスイヤホンの中ではトップクラスで良い製品だと思います。
ただ、Pasonomi TWS-X9と全く同じイヤホンを別名義でリリースしている所に、モヤモヤが残るイヤホンでした。